HNN <ハリネズミねっとわーく>

2008年04月07日

世界が注目するキューバ医療 4月7日

3月10放送のテレビ朝日「テレメンタリー2008」は「幸せの指標  医療大国知られざるキューバ!」でした。私はマイケル・ムーア監 督の映画「シッコ」を見ていたので、興味深く見ました。 「シッコ」では、ムーア監督がアメリカの医療制度に見捨てられた 患者たちを連れキューバに向かっていました。


(以下、番組まとめ)


高齢化率(60歳以上の割合)15%と日本(27%)と同様に高齢化 を迎えているものの、老人を支える無料の医療、そして社会がキュ ーバにはある。カストロ率いるキューバが作り上げた世界が注目す るこの国の医療とは?


キューバの老人ホームに暮らす島津三一郎さんは100歳で、日系 移民1世最後の生き残りだ。明治40年に生まれ、昭和3年、一旗 挙げて日本へ帰るつもりでキューバへ渡った。キューバに住んで 80年になり、独身で日本に身よりはいないため、キューバに骨を 埋める覚悟はできている。


年金の受給額は月額1000円、老人ホームの費用は月額200円 と安い。入居条件は年金受給の一人暮らしか要介護の高齢者であ ること。年金支給は男60歳・女55歳から。


ホームには24時間看護士が常駐し、2日に1回医師の診察がある。 老人ホームのルールは「午後6時の夕食に帰ってくること」だけで元 気な老人は畑仕事をしたり散歩をしたり生き生きしている。


・地域予防医療(ファミリードクター)
この医療制度のおかげで、平均寿命はアメリカと並ぶ76歳、乳 幼児死亡率はアメリカのそれを下回る。カルテを全ての医療機関 が共有する(日本では考えられないことだ)


キューバには71000人のドクターがいるが、その中の33000人 がファミリードクター(診療所)であり、人口750人に1人の割合で 配置されており、地域住民のカルテと健康管理に責任を持つ。


その上にポリクリニコ(地域病院)が配置され、その上にホスピタル (総合病院)があり、より高度な医療を受け持つ。ガンや心臓移植 など最高度の医療技術が求められる場合には研究所と呼ばれる 施設が対応する。それぞれの病院にはレベルに合わせた役割が 明確に定められており、日本の大病院のように夜間救急に患者 が溢れるようなことはない。ひとつのカルテを通じて各医療機関 が連携を図り、患者の状態を共有することは、病気が悪化する前 に未然に防ぐ「予防医療」にも繋がるという。


キューバ厚生省・ホセ医師
「一生懸命に各医療機関で予防医療を進めることで、結果的に''治 す医療''より財政的には安くなるのです」


ホームにはデイケアで通う人もいるが、月額125円で誰でも利用 できる。ホームは憩いの場になっている。キューバには日本のよう な介護度の基準がない。元気な老人が障害者を助け、お互いに助 け合い、痴呆症が回復する人も多いという。


一方、日本の介護制度は6段階の介護度を設定し、度数によって 介護報酬が支払われる。より高い報酬を得ようと不正請求事件も 後を絶たない。キューバでは老人を食いものにする医療ビジネス は存在できない。


国ごとの健康度と所得をチャートにしたものがある(世界銀行・ユニ セフ調べ)お金がなければ健康ではいられないの今の世界で、アメ リカより健康度が高いのがキューバだ。アメリカの経済制裁で国民 生活は苦しいが先進国並みの高度医療も無料だ。(輸入もののお 菓子が1個500円もする)


また、海外での医療支援にも積極的に取 り組んでいる。今までに13万5千人の留学生を無料で受け入れ、年 間1万人以上の医師を発展途上国に派遣している、独裁国家のもう ひとつの顔、それが医療大国だ。


島津さんは11年間で2万6千円の入居費用を全て年金から支払っ てきた。日本との経済格差は200倍近くあるが、キューバには継続 可能な介護がある。


「幸せの指標とは何なのか。曲がり角に立つ日本の医療、今日本の 医療の行く末が問われている。」 というナレーションで締めくくられた。


(以上)


「アメリカの裏庭」、「カリブに浮かぶ赤い島」とも呼ばれるキューバ。 みなさんのキューバのイメージは、社会主義国家、独裁国家とあま りいいものではないかもしれません。または野球、キューバ音楽の イメージがあるかもしれません。


しかし、キューバでは憲法で国民全てが「無料の医療を受ける権利」 が保障されています。国が貧しくても可能なシステムを作り上げてい ます。日本が参考にできることは多いのではないでしょうか。私はキュ ーバよりはるかに豊かな(はずの)日本で不可能ではないと思うのです。


ところで、日本では4月から「後期高齢者医療制度」が始まりました。 約1300万人の75歳以上の国民が自動的にこれに加入し、その大 多数は年金から保険料が天引きされます。東京都の場合、年収40 0万以上では負担減、以下では負担増になるという話も聞きました。 これ以上稼ぐことのできないお年寄りにも負担を求めるのが日本のや り方です。通称、「長寿医療制度」とは笑わせてくれます。知り合いの お年寄りは「老人は死ね制度だよ」と言って苦笑していました。この言 葉はキューバにはふさわしいですが、日本は違いますよね。


記者:片桐


担当者
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