HNN <ハリネズミねっとわーく>

2008年04月15日

ネオコン、シュミット、シュトラウス 

こんにちは、モーリスです。 最初に 前回の最後に自分のメルアド載せたの間違えてました_| ̄|○… ごめんなさいです。正しいのはmaurice_info@yahoo.co.jpです。


前回からの続きです。


シュミットは、このような「善」と「悪」の対立みたいのが無ければ、政治なんてなくなってしまうと言っています。それは「友か敵か」パラダイムに見られます。


この「友か敵か」という考え方ですが… シュミットはこれで有名で、ネオコンを見るのに役立つので見てみます。前回の「善」と「悪」の構図に似てます。


【友か敵か】


シュミットいう「友」は 政治的「友」で、私たちが使うような「友情」としての「友」と違います。 シュミットの言う「友」は、政治的なものを通し、経済、道徳、宗教において他が何を考えているか理解する武器。 ↓どういうことなのか


まず、敵がある。敵は自分の存在を脅かすくらい、自分と違う者です。 その敵と命をかけても一緒に戦うのであれば、自分と同じものを「選択」し、「決断」した =「友」になります。


シュミットは、「生きる意味」というものと、政治的なものを融合しているところがあります。その昔生きる意味は道徳や宗教分野でしたが、近代に入り、人が選択し、決断する。その究極の形をもって見てみようとしたわけなのかもしれません。


例えば、浮気はいけないこととします。でも、しちゃう人はそれを選択し、行動に移した。そこには選択と決断がある。ので、「浮気はダメ」と見る派からは、敵になる。


政治的、経済的話になると、「友」か「敵」かは「善」と「悪」からは引き出せない…というところから、 別に「善」って何とは、関係なくなってくる。 かわりに、同じ価値を信じる国が、命をかけてもそれを守ろうとする国は「友」。それは、選択し、決断したから、そこで確認できる。


そして、命をかけてでもまもるのですから、人は己の人生に価値を見いだせる。


アメリカでシュトラウスも同じような事をアメリカで感じていました。 (シュトラウスは、ネオコンにとても影響を与えたとされる政治哲学者) それは、戦後の自由主義では、人間の自由が最高の目標になっているが、人間すばらしさ、政治の役割にはもっと良いものがあるのでは? 街と人にとって、本当に「良い」ものは何か?という疑問です。


いろんな商品にあふれ、 戦後アメリカもは一見豊かに見えるようになってきました。しかし、それだけでいいのだろうか? 欲に突き動かされているだけの存在、人間の存在ってそれだけなのか? 目的の無い存在。それは退廃的で空虚なのではないだろうか? 価値の無い、目的の無い、快楽主義、受動的平等主義がアメリカ社会に浸透しているのではないか? それでは、どのようにして、 人が生きている意味を取り戻すにはどうすればいいのか?


で、シュトラウスは、「善」と「悪」という構図があれば、それで人がとりあえずまとまる。生きている意味を感じられるのじゃないか。ということを思いつきます。マルクスは宗教は麻薬だとしましたが、シュトラウスはそれに同意した上で、でも、人はそれが必要なんだと付け足します。


確かに、善と悪という構図だと、一般の人にもわかりやすい。ハリウッドの映画を見てもわかるように、善が悪を倒すときのはすっきりするでしょう。


この考えがシュトラウスに教わっていた生徒(ポール ウォルフォイッツなど)が引き継ぎ、ワシントンに出てきて、政治に活かす。 政治家は投票がなければなんの勢力にもなりませんが、「善」と「悪」の構図はキリスト教原理主義(結構な勢力です)からの支持に結びつきます。


【例外状態】


もう一つだけ。シュミットの言ってる事に、もう一つ、非常に重要なポイント。それに例外状態というのがあります。 彼は本来は法律家。法律がかかわってくるのはこの辺です。


前回、「不法の者」とは「悪」で、それがどのような物かは、シュミットでゆくとあまり問題にならないと書きました。法に従わないものが悪(敵)で従う方は善(味方)です。 そして、このようなことから、この考えでゆくと法というものが、ものすごい権力を持っている事がわかります。


しかし、戦争などと言うのは究極の状態です。他人の価値を究極に無視する、命を政府公認で奪う行為です。シュミットは、全ての法律は「人が生きる権利」というものを考慮するところから始まっているので、究極の正反対の事が起こっている時に、普段の法律を当てはめている訳にはいかないだろうとします。


シュミットは「普通」の状態と、危機に陥っている時のような「例外状態」をわけ、「例外状態」では、権力の分割など、普通の状態のルールは当てはまらない、よって元首が総括すべきだとし、ルールは元首が作れるとします。議会は議論と妥協なので、元首が決定していった方が、国民の意思を反映しやすいとみるのです。


そうした中でナチスドイツは1933年1月27日に起こったドイツ国会議事堂放火事件の後に、ワイマール条約で作られた人権などを無視する緊急大統領令(Reichstag Fire Decree)を出しました。


ナチスはその 後、全権委任法(Enabling Act of 1933) が提案され、議会で可決されますが、これは、シュミットのセオリーの手助けもあり、自分の国の国民すら、自由に刑務所に入れてしまえることになります。非常事態の時、元首は全ての決断をできる力をもちます。


さて、ここまで少し書いたので、ブッシュ政権を見てみます。


911がありました。ジュネーブ条約をテロリストに当てはめなければいけないかどうかに関する質問に答える形で、 John Yooという元司法長官代理アシスタント(?Deputy Assistant Attony General)が政府に返答したメモが流出したことがあります。結構物議を呼びました。


そのメモによれば、アルカイーダは国を形成していない。よって、国際条約を結ぶことはできないので、ジュネーブ条約は当てはまらないであろうとしています。テロリストは、イロイロな国の人から形成されているし、なおかつ、戦争の状況下では、 大統領が「究極の」権威をもつというという見方を司法はするであろうということも示唆。


ニューヨークタイムズ(2004年10月24日/25日)によると、2001年11月、チェイニーが先頭になって、新しい裁判制度が話あわれ、連邦法廷や憲法の保証などバイパスしできあがります。とても機密扱いで、最終的なディーテールは、コンデリーサ ライスや、パウエルすら知らされていなかったといわれています。緊急を要したので議会でもほとんど話し合われていない。


中心になったのは、チェイニー(中心の中心)、Addington (チェイニーの片腕), Alberto Gonzales (元司法長官), Timothy Flanigan (Alberto Gonzalesの片腕), そしてJustice Department's Office of Legal Counsel (OLC)


それは、テロリストで捕まえた人たちを期限無しで拘束できるというもので、裁判をするのに軍の裁判をつかうというものです。


この記事によると、軍の裁判でテロリストと疑われた人を裁くアイディアは、911事件の数日後、 Flanigan氏のところに元司法長官William P Barr氏から電話でいってたとのこと。


OLCは、ルーズベルト時代にナチスを裁いた軍の裁判をモデルにし、この軍の裁判の基盤を作ろうとしましたが、途中1949年に入ってきたジュネーブ条約のところをなんとかしたかった。で、これらの点で、軍の法律家が現在あるシステムに近い修正案を提示したが、全く無視された模様。知らされていなかった軍の法律家達と、アメリカ政府トップには溝があるようです。


911事件の5日後のチェイニーは、酷い世界があって、その部分とやりあわなければいけないから、インテリジェンスの陰の部分で働かなければならない。静かに、議論など無しで遂行しなければならないという内容を話してます。これは、国民をスパイする作戦にも見て取れるし、少数で密かに事を進めるところにも見てとれます。


ここまででも、権力が中央に集中してるのがみてとれますがそれも、戦争中って言い訳ついてるのですがナチスのFuthrerprinzip (指導者原理)という言葉は使いません。 Unitary executiveという言葉が使われます。構造自体は昔からありますが、人権が無視される形と結びついている。


これは、戦後、日本国民がいやってほど「反省しろ」って言われた部分だと思います。上の命令に疑問を持たず、軍のした残酷な行為の数々…僕はその点を反省すべきと教わってきました。でも、ひもをほどけば、戦争と言う究極な状態の中では、結局同じ構造をとった方がいいかもっていうのしかないのでしょうか? それしか無いのでしょうか?


しかも、戦争の形が変わっています。世の中も変わりました。テロリスト、テロ行為というのも、はっきりと定義はなっていません。 でも、結構な人たちが注意報を出しているので、その点で、それでもまだ、民主主義はまだ機能しているのか…インターネットの役割は大きいですね。


長くなるのでこの辺で区切って、あともう一回、次回にネオコンとシュミット/シュトラウスの事書きます。


参照リンク(付け足します):http://maurice777.cocolog-nifty.com/


担当者
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モーリス


 
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