HNN <ハリネズミねっとわーく>

2008年04月15日

チベット問題の本当の成分は 4月14日

荒れに荒れているチベット問題。中国側が数百人の僧侶を消し去 ったという報道があれば、死んだのは全て警察官で、チベット民に は危害を与えていないというニュース。どちらが本当のなのか。それ が明らかにされないまま、五輪の聖火リレーに突入し、イギリス、フ ランス、アメリカと、どんどん混沌はエスカレートしている。不安は的 中し、日本で行われる長野についても、右翼系団体などによる聖火 リレーでのデモが予定されているという情報もある。混乱は必死だ。 


そもそも何故今、世界が中国や北京五輪に反対し、混乱が生じてい るのか。ここで一度整理をしておく必要があると思う。対外的な建前 でなく、本当のところ、原因は何なのか、という話だ。 


同じ北京五輪反対でも、その目的は一枚岩ではない。皆それぞれの 思惑を持って活動に参加している。 



まずはドイツを中心としたチベット征服派。 欧州が常々チベットを中国から独立させ、EU配下、もしくはEU寄りの 国にしたいと思っているのは有名。近年ではあくまでチベット独立だけ を前面に打ち出しているが、背面にそういった金勘定があるのは確か だ。


次にパリなどで多く見られた人権団体。 彼らは単刀直入に、チベットが中国によって弾圧されているという情 報から、チベット民の人権を守る、弾圧阻止を目的に活動している。 しかし、人権団体の上層部は、上記のチベット支配推進派らとも繋 がっており、純粋なボランティア活動という面だけではない。 


フランス政府。
パリの聖火リレーで明らかになったが、フランスは国を挙げて聖火リ レーを妨害した。それも実に巧妙な手法でだ。過剰な軍、装甲車、特 殊部隊によるガードをすることで、北京五輪の問題点を世界へ発信 しただけなく、ランナーもフリーチベットと書かれたシャツを着たり、 混乱の様子を衛星で世界中に配信したり(未だに何者が行ったかは っきりしていないが、セキュリティーレベルの観点から、フランス政府 の息がかかっていたという推測が最も濃厚)と、大規模だ。目的はド イツなどと人権団体の理由を合わせたものだろう。EUの発展と国民 意識の期待に答える形を取ったと見られる。国民の意見が採用され やすい国ならではかもしれない。 


反中国、嫌中国。
リチャード・ギア氏らが人権の為と立ち上げる中、それに便乗してい たのが数千人の「中国が嫌い」という理由で参加していた人々。 元々アメリカと中国は静かな冷戦をしているようなものでもあり、頷け る部分もあるが、政府同士は最近親密。



この様に、同じ聖火リレー反対デモも。理由は様々なのだ。 では、日本はどうだろうか。と見てみると、とても特殊である。


当然マスコミでは、チベットに対しての弾圧疑惑について特集が 組まれたり、聖火リレーに密着しているテレビメディアもあった。 人権問題として大きく取り扱うニュース番組も増えてきた。


しかし、騒いでいる人間の中には、人権問題という笠を被った、 単なる嫌中国でしかない者も多いように感じる。この辺は異論は 無いだろう。


右翼系団体らが聖火リレーデモを先導していること、同じ人権問 題でも、アメリカがイラクで一般市民も多く含む数百万人を殺して いることについては、全く問題視されないことなどからも、それがわ かる(欧州の人権団体はイラク戦争についても当然抗議している し、911についての糾弾や調査も未だに活発に行われている)。


個人の思想であるから、嫌中国であることはなんら問題は無い。 また、中国政府や密入国して犯罪を犯す中国人が嫌いなだけで、 一般中国人にそういう感情は無いという人も多い。ある意味正常 かもしれない。


しかし、それが暴力に繋がったり、聖火を消すという行為に繋がる のであれば、褒められたことではない。警察に許可を届けて、ルー ルを尊守してデモを行うのであればそれは自由だが、もしもそうで ないのであれば問題だ。


何より、チベット民自身は、北京五輪の中国開催、そして成功を 強く希望していることを、彼らは忘れているのだろうか。ダライ・ラマ 氏はいつ聖火リレー妨害や、五輪開催反対運動を望んだのだろう か。


勿論、説明責任を果たさない中国政府が一番対応がまずかった。 これは揺るがない事実。死者についても本当に捏造した情報を 発信したのであれば許されないことだ。しかし、それと聖火を消す のとは別問題。本当にチベット民の為、人権問題の為に立ち上が っているであれば、希望通り五輪については成功の為に協力し、 その上で弾圧について中国政府に釈明を求めるように努力したり、 中国にもEUにも支配されない本当の独立を手助けしてあげるのが 筋ではないだろうか。それが出来るのは、当事者でないアジアの 先進国、日本だけだと考えるのだが。 


記者 : 佐伯


担当者
PICTURE
記者 : 佐伯


 
PICTURE
 

 
PICTURE
 

関連ニュース

過去の記事を読むことができます。

関連ニュースを読む>> こちら

○ 企画中 ○
○ 企画中 ○
  

ただいまこちらのコーナーは企画中です。 皆様からの企画のご提案、アイデアなどありましたらぜひお寄せください。 
 

 
  

ただいまこちらのコーナーは企画中です。 皆様からの企画のご提案、アイデアなどありましたらぜひお寄せください。