2008年04月16日
うつ病は心の風邪? 4月16日
俺の知人に「うつ病」だった男性がいる。 次のニュースを読んで彼のことを思い出した。
うつ病やうつ状態の可能性がある人の4人に1人しか医療機関に掛かっていないことが、 12日までにファイザー社のインターネット調査で分かった。受診への抵抗感がいまだ根強い ことが浮き彫りになった形だが、家族や友人らに相談することで、受診率は大幅に向上した。 調査に協力した中込和幸鳥取大教授(精神行動医学)は「自分がうつだという判断は難しく、 家族や同僚、掛かり付け医など周りの人が気付くことが重要」としている。 調査は、うつの認識などに関する一般の人を対象とした調査と、治療実態や満足度に関する 患者調査の2種類。昨年2月と3月、それぞれ4000人、1000人を無作為抽出し実施した。 (時事通信社)
知人も受診するのは抵抗があったそうだ。 3年ほど治療して治ったと話していたよ。 生真面目な性格ゆえに、頑張ろうとしても頑張れない、やる気が出てこない。 周囲から怠けているとしか見られていないんじゃないかという不安状態に陥り、 本当に自分は怠けているのも知れないと自分を責めて…。
彼が働く会社はいわゆる一流企業の部類に入る、だから社会復帰へのサポート体制が整っていて、 それが治療の大きな手助けになった。そう思った。
俺は彼の症状や治療についていろいろ聞いたことがあったけど、 聞かずにいた疑問、ずっと胸の奥でくすぶっていたことがあった。 それを今回のニュースで思い出した。
日本では約15人に1人が生涯に1度はうつ病を経験すると言われています。 特に近年は、患者数の増加や、自殺との深い関連性が指摘されるなど、うつ病を巡る状況は、より深刻になっています。 このような状況を踏まえ、ファイザーでは一般生活者のうつ病に対する認識や疾患への理解、 潜在的なうつ病・うつ状態の患者の存在、医療機関での受診状況について、 その実態を把握することを目的に今回の調査を実施しました。 (ファイザー製薬プレスリリース)
イマドキ、「うつ病」は珍しくなくなった。 あなたの周りにも何らかの精神疾患を抱えた人がいるんじゃないだろうか。 昔ならキ○ガイとでも思われたかもしれない精神疾患も社会に認知されてきたよね。 「うつ病は心の風邪です」、この言葉を聞いたことのある人は多いんじゃないだろうか。 一時期、よく聞いた記憶がある。 毎年自殺者が3万人を超える中、 精神科での治療が必要な人は少なからずいただろうし、 このような「キャンペーン」に一定の意義があることは認める。
低賃金、長時間労働、サービス残業が常態化し、素敵な構造改革のおかげで、 働いても働いてもちっとも楽にならない生活の中で、精神疾患を患ってしまうのは当然だろう。 毎年、うつ病予備軍、自殺予備軍は大量生産されてるわけだ。
そもそも、「うつ病」とは何か? 抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠などを特徴とする精神疾患、だそうだ。 脳内が低セロトニン状態に陥っている状態で、基本的に抗うつ剤を服薬してしばらく休めば治る、らしい。 定義はいろいろあって説明するのが難しい…。
「うつ病は心の風邪です」というように薬を飲んで治るなら問題はない。 「鬱病ですね。お薬を出しておきます。」と、まるで風邪薬をもらうように診断される人もいる。 でも、薬を飲めば治るのか? ずっと胸の奥でくすぶっていたことはこれだ。 俺の知人の場合を考えると、薬での治療よりカウンセラーや家族などのサポートのおかげだと思う。 そういうものが大きかったようだ。
次に、精神疾患の患者数をざっと紹介しよう。
・精神病床への入院患者数 30万人以上
・閉鎖病棟にいる患者数 14万人以上
・10年以上入院している患者数 9万人以上
・20年以上入院している患者数 4万人以上
・精神科に通院している患者数 約250万人
「患者=うつ病」ではないけど、「うつ病は心の風邪」というには多過ぎる。 薬を飲めば治るようなものではないということだよね。 何年かかっても治らない患者数の多さには正直言って驚いた。
そして、薬についてもちょっと調べてみた。 それは「坑うつ薬」を含む「向精神薬」というもので、日本では250万人以上に処方されている。 「向精神薬」にもいろいろあって、俺が聞いたことのある「リタリン」「パキシル」もその仲間だ。 これらの薬には問題点がある、それは副作用だ。
副作用についてもざっと紹介しよう。
・自殺企図
・自傷
・めまい
・睡眠障害
・興奮
・錯乱
・頭痛
・下痢
・幻覚
・無力症
・神経過敏
・食欲不振
ちなみに、「リタリン」の副作用発現率は約62%、「パキシル」の副作用発現率は約60%だ。 こんなに副作用発現率が高いのに、薬として処方されていていいのだろうか。 服用した直後に飛び降り自殺した人のニュースをあなたも聞いたことはあるだろう。 250万人のうち何%・何人が自殺衝動に駆られるのだろう。 これらを薬と呼んでいいものなのだろうか…。
ところで、日本の精神医学は、アメリカ精神医学会の「精神障害の診断統計マニュアル(DSM)」を使っている。 このDSMには374もの病名がずらっと並ぶ。 みんなも聞いたことがありそうなものを並べてみよう。
・うつ病
・躁病
・統合失調症
・境界性人格障害
・パニック障害
・強迫性障害
・重症ストレス障害
・急性ストレス障害
・心的外傷後ストレス障害(PTSD)
・適応障害
・解離性障害
・解離性同一性障害
・摂食障害
・神経性無食欲症
・神経性大食症
・精神生理性不眠症
・入眠困難
374もあれば、ほとんどの人を精神障害にすることが可能だろうね。 診察に行けば、必ずどれかが当てはまりそうだ。
そもそも、紹介したニュースのソースは、ファイザー製薬だ。 世界1位の製薬会社であり、売上高は約5兆円にもなる超の付く大企業だ。 受診率に比例して患者数は増え、薬の売り上げは増え、儲かる。 受診率を高めるためにはどうすればいいか…? それが「うつ病は心の風邪です」キャンペーンだったのではないだろうか。 理由はどうあれ、結果的に患者は増えた。 安定的な売り上げに繋がる長期入院患者も増えた。
本当に「うつ病」などで苦しんでいる人には何と言ったらいいか分からないけど、 もし俺が精神的に不安定になった時に勇気を振り絞って診察に行ったらどうなるのだろうかと思った。
記者:宮下
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